日本製鉄和歌山労働組合

日本製鉄和歌山労働組合は組合員の『安全と健康』の確保を最優先課題として活動に取組んでいます。

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組合長 山本 龍一

組合長挨拶

2020年08月28日

【中央委員会組合長挨拶】

中央委員の皆様、ご安全に。

 第52期前半年度の締め括りとなった本日の中央委員会、大変お疲れ様でした。それでは前半年度の総括という形でご挨拶を申し上げます。

 まずは、今任期のスタートにあたり、和歌山労組がめざすべき労働運動としての三点を運動方針に掲げました。一点目は、取り巻く情勢が厳しさを増す中で組合員の士気を如何に高められるか、二点目は「労働組合主義」に基づき労使関係を強固にして労働組合の存在意義・求心力をどのように示せるか、三点目は弱い立場の労働者を守るべく労働組合としての社会的責任を果たす、ということであります。

 具体的には各専門部である総務部・労働対策部・組織教宣部が前期からの重要課題を引き継ぐとともに、先ほどの三点を基軸として職場の声を十二分に踏まえた活動を展開して参りました。

 組合活動の一丁目一番地である「安全と健康」の確保については、執行部安全パトロールや「全社安全の日」における早朝門前立哨はもとより、支部間安全交流の開催による有意義な意見交換の実現や、安全健康室主催の安全衛生監査に初めて参加し、協力会社の現場実態把握ならびに必要な意見提起をさせて頂きました。これらについては必ずしも効果がすぐに現れる訳ではありませんが、地道かつ息の長い取組みとして継続し、職場に根差していくことが重要と考えます。後半年度も労使・直協一体となって無災害職場の確立を追求して参ります。

 また、生活総点検活動では、前々期から前期にわたり職場から集約した要望事項に対し、地方行政に関わる企業外案件については、推薦議員を通じて各方面でご対応頂いておりますし、職場に直結する企業内案件についても、詳細確認をしながら適宜会社と協議しているところです。約1,000件の項目と向き合うのに時間を要しておりますが、今任期中に責任を持って対応させて頂きます。とりわけ、各室・工場の更衣室・トイレ・風呂・休憩場の改善については執行部としても注力し、会社の協力も得ながら各地区のトイレ更新や、堺地区では女子更衣室のリニューアルに向けて前進が図られている等、一定の成果が上がっていることを申し添えておきます。

 一方、会社施策については極めて厳しい経営状況に鑑み、生き残りを賭けた数々の戦略および判断が下された一年でありました。まず2月7日に発表された「生産設備構造対策」では、和歌山第1高炉を含む上工程設備の一部休止が示され、矢継ぎ早に第1高炉のバンキングと第5コークス炉の生産調整休止を余儀なくされ、生産量回復の兆しが全く見えない状況に陥っております。そして2019年度決算については、原料高・鋼材安、国内需要減少など経営環境の悪化等を背景に減損損失を計上した未曽有の赤字であったことや、2020年度についても、新型コロナウイルス影響による需要急減と減産対応等により、通期1,200億円の赤字を見込まざるを得ない状況下にあります。

 このような厳しい収益状況のもと行われたAP20春季取組みでは、再考要請するも叶わず、2年間の賃金改善ゼロ回答が示されるとともに、2020年年間一時金においても、来年の財源を一部傾斜する特別措置を行ったうえでの基準額100万円という大幅な減額、さらには代休取得や臨時休業、時間外労働のゼロ化に向けて等、徹底した固定費の削減にご協力頂いておりますが、賃金水準の低下が免れず、まさに正念場と言わざるを得ない実情と向き合っている毎日であります。

 さらに、追い打ちをかけたのが新型コロナウイルス感染症の拡大であり、和歌山労組の活動も中央委員会の出席人数制限や職場討議・ふれあい対話の自粛、各種イベント・行事の中止または延期等、制限解除の見通しが未だ立っておらず、如何ともしがたい複雑な思いを抱えたままであります。

 このように、縷々申し上げている様々な背景から、支部長や青年女性部を中心に、職場の組合員を少しでも元気づけてもらえるような働きかけを労働組合として実施できないかとのご相談を沢山頂きました。執行部・支部・青年女性部でアイデアを出し合いながら議論を重ねてきた結果、緊急対策の一環として、夏期一時金からの組合費徴収を免除させて頂きました。ただし、後半年度からは、老朽化がさらに進んでいる組合会館の建設積立金を大幅に積み増していく計画があること等から、今回限りの判断としたことを各職場の組合員へご理解頂く様、支部役員の皆様にはご協力をお願い致します。

 その他にも、組合契約施設の新規契約に対するご利用者の増加や、労金・こくみん共済coop・夢プランへの加入促進等、各支部のご尽力を頂きながら大きく伸長し、組合員の生活の安心・安定に寄与することができました。情宣活動についても、組合ニュースを最大限活用し、様々なジャンルの情報をタイムリーにお届けできたと思っております。

 もう一点、労働運動における車の両輪のひとつである政策実現活動についてですが、基幹労連が掲げる政策を実現するべく、その理念に合致する政党や議員を惜しみなく支援している訳です。今後も岸本周平衆議院議員を始めとする和歌山労組の推薦議員の皆様に対し、国政および地方において我々の代弁者として益々ご活躍されますよう支援体制を強化して参ります。支部役員の絶大なるご理解とご協力をお願い致します。

 いずれにしましても、和歌山労組の今期後半年度は、未曽有の経営危機に直面している会社と真正面から向き合い、冒頭申し上げた労働組合主義に基づく徹底した労使協議を根本に、関西製鉄所和歌山地区組合員の皆様に対し、安全で健康な職場環境の確立、雇用基盤の揺るぎない構築、労働諸条件や生活諸課題の改善、社会福祉活動の推進など、労働組合としての役割と責任を果たして参る所存であります。支部長を中心とする支部役員の皆様、青年女性部の皆様、我々は組合員の代表であり同志です。執行部と手を携えて、ピンチをチャンスに転じる術を探して参りましょう。

 9月からの後半年度も、職場の安全と健康の確保を最優先に、無災害を祈念しながら、組合活動へのご理解とご協力をお願い致します。1年間本当にありがとうございました。

ご安全に。

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