日本製鉄和歌山労働組合

日本製鉄和歌山労働組合は組合員の『安全と健康』の確保を最優先課題として活動に取組んでいます。

日本製鉄和歌山労働組合

会員

過去の挨拶一覧

  • 2024年度
  • 2023年度
  • 2022年度
  • 2021年度
  • 2020年度
  • 2019年度
  • 2018年度
  • 2017年度
  • 2016年度
  • 2015年度
  • 和歌山県和歌山市港11850番地
  • 電話番号
  • ファックス
  • 堺ブレイザーズを応援しよう
   

山本組合長

組合長挨拶

2019年10月03日

第7回定期大会 組合長挨拶

 

 大会代議員の皆様、ご安全に。

 和歌山労組「第7回定期大会」へのご対応、大変お疲れ様でございます。

 開会にあたり、和歌山労組を代表してご挨拶を申し上げます。

 まずもって、組合員の皆様におかれましては、常日頃から和歌山労組の諸活動に対し、多大なるご理解・ご協力を頂いておりますこと、衷心よりお礼を申し上げます。

 おかげさまで、昨年9月からの前期後半年度において、安全衛生活動はもとより、各支部を中心とした諸活動の盛り上げ・活性化が大いに図られた一年であったと実感しております。

 また、職場においては、安全環境防災を最優先とした日々の安定操業にご尽力を頂いている点、特に、本年も発生した台風の襲来による職場での様々なご対応につきまして、重ねてお礼を申し上げる次第であります。

 

 さて、本日の定期大会には、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜っております。

 まず、我々の上部団体である日本製鉄労連の「青雲会長」、和歌山労組特別執行委員であります御三方、連合和歌山の「池田会長」、基幹労連の「黒島中央執行委員」、日本製鉄労連の「稲垣本部執行委員」、地域関係では県労懇の「湯川副会長」、推薦議員団からは「岸本衆議院議員」、「寒川和歌山市議会議員」、「浦口和歌山県議会議員」、「河部泉南市議会議員」、事業団体より「杉谷こくみん共済coop和歌山推進本部長」、「小川近畿労働金庫和歌山支店長」、以上の皆様であります。本大会にたくさんの華を添えて頂き、和歌山労組を代表して厚くお礼を申し上げます。

 和歌山労組は、本年9月から第52期として、前期までの「組織の礎を築く」という志を継承するとともに山積する諸課題を踏まえながらスタートしており、「令和」という新しい時代に相応しく具体的な課題を顕在化させて策定した2年間の運動方針(案)に基づき、執行部・支部が一枚岩となって民主的労働運動の精神に則り、様々な具体活動を計画しているところです。後ほど、第52期運動の基本スタンスや前半年度の活動内容をご審議頂く訳ですが、わたくしからは、これからの和歌山労組にとって、更に強化していかなければならないこと、改めて組合員の皆様と認識を共有しなければならないこととして、運動方針(案)にも示しておりますが、「和歌山労組がめざすべき労働運動」について、3点にまとめて申し上げたいと思います。

 一点目は、世界経済の低迷や米中貿易摩擦等の影響による日本経済の景気後退について、鉄鋼産業に対しても大きなダメージを与えるとともに、社会保障への心配や消費増税後の懸念点など、明るい将来が見出せず、不安が払拭できない現実に直面しております。

 こうした我々を取り巻く社会経済情勢が一段と厳しさを増す中において、この難局を乗り切るために、和歌山製鉄所において昼夜を問わず持ち場立場で頑張って頂いている組合員の士気を高め、職場の更なる活性化につなげるため、大局観に立った労働運動を今一度推進していかなければなりません。

 一層の厳しさを余儀なくされている日本製鉄の一員として経営と向き合い、与えられたポジションで成果を挙げ、そのことが会社業績に貢献できている。ひいては、現場のモチベーションが高まり、その対価として職場の安全を中心とした環境改善を会社に求め、適宜応えてくれるならば、まさに「労使交渉」の成果であり、仕事や組合活動に対する意欲が向上するはずです。この「好循環」のサイクル運動を労働組合としてリーディングしていくという事です。

 一例として、運動方針(案)に掲げておりますが、業務の「質」と「量」に対する要人員バランスの均衡化に向けた調査・研究を行い、職場からの意見が多い「人手不足」の声に対し、改善の余地があるならば労使議論を進め責任ある回答をお示しする、こうした組合員の「声」にしっかりと応えることが「やる気」の醸成に繋がるものと考えております。

 

 二点目は、日本製鉄における健全な労使関係のもと、我々は安定した会社生活を中心とした暮らしを日々継続できておりますが、このことは「ローマは一日にして成らず」とのことわざ通り、労使で苦労に苦労を重ねてきた賜物であることを申し上げておきたいと思います。

 戦後復興とともに組織率が爆発的に上昇してきた日本の労働組合において、鉄鋼労働運動に寝食を忘れて取り組まれた先達のご労苦は計り知れず、そのおかげで現在の民主的かつ労働者の生活の向上に資する、労使対等の話し合いを基本とした「労働組合主義」が成り立っております。

 こうした中、和歌山製鉄所における職制および組合役員の世代交代が進み、今ほど申し上げた労使関係の歴史観や労使対等という認識が薄らいでいるのではないかと危惧するところです。具体的には各室・工場長と支部長は各所属における労使の代表でありますが、お互い対等の立場として、敬意を表しながら普段から腹を割って向き合えているか、すべての課題が共有できているか、こうした観点が大変重要であります。

 なぜならば、会社経営が良好でなければ組合員の生活が安定するはずもなく、逆に組合員からの経営諸施策に対する惜しみない協力・努力がなければ経営が成り立たないからであります。その中で、労使一体とはいえ、少しの距離を置きながらお互い切磋琢磨し、車の両輪の如く同調していなければなりません。

 このように緊張と信頼ある労使関係をより強固にしなければならない訳であり、そのような労使関係こそが厳しい時代を乗り切るために不可欠であります。そして、組合員から頼もしく感じられ、労働組合の存在意義や求心力が高まっていく、こうした確固たる信念によるリーディングが和歌山労組に求められており、執行部、支部、青年女性部とともに、更なる労使関係の構築に向けて実践していかなければと考えております。

 三点目は、労働組合の社会的責任について触れておきたいと思います。

 和歌山労組の基本であり組合規約の柱である綱領には、「雇用の安定、労働条件の維持・改善、組合員の社会的・経済的地位の向上を目指す」とあります。我々は民間企業に勤め、企業内労働組合の組合員となり、組合費を納め、その財源によって、今申し上げた目的を果たすために組合員のための組合活動を行っています。

 同じく綱領には、「日本経済の健全な発展に寄与するとともに、社会正義を追求し、生活環境の改善と国民生活の向上をはかり、もって社会福祉の実現を目指す」とも示されております。スケールの大きなマクロ的な観点であり、このことが労働組合の社会的責任なのであります。

 例えば、昨年頻発した自然災害によって日本製鉄グループの仲間が窮地に追い込まれました。NSGRや日本製鉄労連は迅速にカンパ活動を展開され、全国から浄財が集まり被災者へ届けられました。

 また、基幹労連のJBUパワーバンクを通じて被災地に足を運び、ボランティア活動に従事された仲間も全国におられます。地域に目を転じても、連合和歌山が主催する各種街頭啓発行動や様々なボランティア活動へ組合員の皆様にご参加を頂いております。

 要するに、労働組合には、弱い立場の労働者を守るための社会的責任が課せられており、和歌山労組においては今期の重要課題として、和歌山製鉄所内で働くすべての労働者が安心して暮らせるための環境づくりを、組合員一致団結のもと追求していかなければならないという事を提起しております。

 我々は日本製鉄本体の社員であり、様々な面で優遇されている立場にあります。しかしながら構内で働いておられる協力会社の方々の労働条件や職場環境、特に安全面における待遇は、まだまだ改善の余地があることは事実であります。基幹労連和歌山県本部に集う構成組織の範囲では情報交換やサポート・フォローなどでカバーし合っておりますが、労働組合のない企業にはこれまで具体的なアクションを起こせていませんでした。

 今期より、安全健康室や友和協力会と連携させて頂き、和歌山製鉄所本体における労働組合の社会的責任として、先入観を払拭しながら構内で働かれているすべての労働者を守るべく、新たな第一歩を踏み出す決意であります。組合員の皆様の職場にも沢山の協力会社の方々が関わっておられます。お気づきの点やご心配の点がありましたら、ぜひ支部役員や執行部にお声かけ頂きたく、全組合員の目で本当の意味での職場環境の改善を図って参りましょう。

 いずれにしましても、本定期大会にご出席されている代議員の皆様におかれましては、わたくしから申し上げました3点、この後ご来賓から賜りますご祝辞、一年間の活動報告、運動方針(案)、予算(案)等、和歌山労組の役割と責任をそれぞれお感じになられることと思います。その思いをぜひ職場に持ち帰り、労働組合の目的や存在意義、そして組合員お一人お一人が労働運動に参画して頂いているからこそ、和歌山労組が日本製鉄労連や連合和歌山への責任を果たせているのだという事を、是非ともお伝え頂きます様、よろしくお願い致します。

 結びとして、和歌山労組第52期も和歌山・堺・海南それぞれの地区において、安全環境防災を最優先に日々ご尽力を頂くとともに、まずはこの一年間の組合活動に対する絶大なるご理解とご協力を賜ります様、心からお願い申し上げ、第7回定期大会開会にあたっての挨拶に代えさせて頂きます。

 共に頑張りましょう。ご安全に。

ページトップ

copyright© Nippon Steel all rights reserved.